センサに制御を融合 ハイブリッドセンサ「リクレッサ」
 

(実測データと解説) 

 3mまでの物体有無検出用の透過型リクレッサを2種類(連続動作と間欠動作)試作・測定しました。ここではリクレッサの理解を更に深める一助として、実測データと簡単な解説を追加しました。

連続動作リクレッサ

 常時検出し続ける連続動作のリクレッサです。

試作品仕様

項目 仕様
検出方式 連続動作透過型リクレッサ
検出範囲 0~3m
検出信号 白色光
送信素子 白色LED(ビーム化リフレクタ付)
受信素子 Photo Transistor
電源電圧 DC5V

送信電流の距離特性(実測値)

 未検出時(待機時)の送信電流は下図の実線で、距離に応じて自動的に電流値が決まります。一方、送受信間を物体で遮った場合(検出時)の送信電流は下図の点線で、距離に関係無く40mAです。

Azareaビームリクレッサ距離特性.bmp
連続動作リクレッサ

送信電流(実測値)

 従来センサでは常時一定値の送信電流(今回と同等の検出を行う場合には常時40mA)で送信しますが、リクレッサの場合は検出時はセンサと同じ送信電流ですが、未検出時(待機時)の送信電流を少なくする事が出来ます。

検出時 待機時
(送受信間3m)
待機時
(送受信間1m)
40mA 15mA 3mA

注)今回の試作品では送信光のビーム化が不十分な為、3mまで動作させる為に検出時の電流が40mAと多くしています。製品設計する際にはもっと少なくすべきで、1mまでの動作で良ければ検出時の電流を10mAまで減らせます。

実使用時の送信電流(計算値)

 実使用時の送信電流は検出状況に依存する為、検出率=検出時間/(待機時間+検出時間)に応じて計算しました。

送受信間
距離
検出率
100%
検出率
50%
検出率
10%
検出率
1%
3m 40mA 28mA 18mA 15mA
1m 40mA 22mA 7mA 3mA

間欠動作リクレッサ

 一定間隔毎に間欠動作するリクレッサです。

試作品仕様

項目 仕様
検出方式 間欠動作透過型リクレッサ
(検出間隔毎に送受信間物体有無検知)
検出範囲 0~3m
検出信号 940nm赤外線
送信素子 IRED
受信素子 Photo Transistor
電源電圧 DC5V

電源電流(実測値)

 間欠動作品は消費電流に注目する為、送信電流ではなく電源電流を測定しています。

 間欠動作の検出間隔は、工場や物流倉庫等での物体検出用に1msと、防犯等での人の検出用に50msの2通りの条件で測定しました。

検出間隔 検出時 待機時
(送受信間3m)
待機時
(送受信間1m)
1ms 3.2mA 0.8mA 0.4mA
50ms 78uA 22uA 13uA

実使用時の電源電流(計算値)

送受信間
距離
検出率
100%
検出率
50%
検出率
10%
検出率
1%
3m 3.2mA 2.0mA 1.0mA 0.8mA
1m 3.2mA 1.8mA 0.7mA 0.4mA
送受信間
距離
検出率
100%
検出率
50%
検出率
10%
検出率
1%
3m 78uA 50uA 28uA 22uA
1m 78uA 46uA 20uA 13uA

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